2183758 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

少し詳しく・・・

世の中にはありとあらゆる種類のダイエット法が氾濫している。

基本的に痩せるためには摂取するより消費するエネルギーが多くなるということ。

しかし健康的に痩せる、肥満を解消するためには、単に体重を減らすのではなく、体に占める脂肪の割合のみを減らすことが本当に大切な目的ではないでしょうか。

なぜダイエットは難しいのか

ダイエットが難しい理由の一つに動物が進化の途上で獲得してきた形質がある。

元来動物は飢餓状態をうまく回避することが、自分自身を保存し、子孫を残す最大の課題であった。

多少エサを取れない期間があっても、体内の備蓄」で生き延びるシステムを持つ動物だけが進化上生き残ってこれたのです。

次にいつ食物を取れるかわからない状態に対応して、食べれる時に出来るだけ食べ、あまったエネルギーを脂肪とと体内に貯蔵するシステムが発達した事を考えれば人間も含めた動物にとって太ることは容易なのだ。

体にとってみれば、「健康のため」に体重を減らそうと食べるものの量を減らしている状態と、食べたくても食べ物がない状態との区別はない。どちらも同じ飢餓状態と認識される。

摂取するエネルギーが減少するとそれに対応して消費されるエネルギー量も減らすように調整される。

骨格筋はエネルギーを消費するだけの器官なのでエネルギ調達に余裕のないときには直ちにその量を減らされてしまう。

骨格筋は通常の生活に要求される部分以外は維持されないのだ。

使われない筋肉はすぐ萎縮する。

飢餓時には脂肪組織からエネルギーが供給されるが、脂肪を正常にエネルギーとして利用するためには
糖質が必要である。

余った糖質からは脂肪が合成されるが、脂肪からは糖質が再合成できないため、糖質源として肝臓のグリコーゲンが利用される。

それも使い果たすと骨格筋や肝臓のたんぱく質を分解して、そのアミノ酸から糖新生(糖を作る)が行われる。

これでは、脂肪組織ではなく、残しておきたい骨格筋が減少してしまう。

脂肪組織の量が減ったとしても骨格筋も同時に失われたのでは脂肪組織の割合は変わらず、体重が減っても肥満であることに変わりはない。

このようなエネルギー代謝上の体の変化はますます痩せにくい状態となる。

基礎代謝などのエネルギー消費は切り詰め次に食物を得たときに備蓄をさらに増やすべく脂肪合成の方向に高まっている状態なので、いったんエネルギーが入ってくると脂肪組織が増大しやすい(リバウンド)状態なのだ。

また、急激なダイエットにより減少する体重の主な内訳は水分なので、これも健康の維持という意味では問題がある。

いったんセットされた体重はそれを保つために調整される。

この体重調整に重要な役割を果たしているのが、レプチンと呼ばれるタンパク質である。

脂肪細胞が脂肪を溜め込みこれ以上余分なエネルギーを取っても体内に貯蔵できないという信号として
レプチンを分泌する。レプチンは大脳の視床下部に働いて満腹感を形成する。

この信号は体重維持に有効に働きすうだが、実際には現有する脂肪組織で処理しきれないエメルギーが摂取された場合脂肪組織の数が増加する。

これは、エネルギーを効率よく貯蔵するメカニズムの一環でもある。

このため長期的には脂肪組織の量が増え続け肥満が起こる。

食べる量が一定でも次第に体重が増えていく人は多い。

理由のひとつには年齢によって消費エネルギーが下がっていくことが考えられる。

しかし習慣や胃の容量の影響で必要以上のエネルギーを取り続けている場合が非常に多い。

自分に必要なエネルギー量を簡単に関知できないことが肥満のしやすさ、ダイエットの難しさ原因のひとつであろう。



© Rakuten Group, Inc.